August
オーガスト
2月の空と8月の空がもしも同じであったなら、憂鬱な2月も少しは陽気に過ごせるのに、と個人的には思うのだ・・・なんてことを書いて、August(8月)という名のダーターを2月の寒空にリリースしたのが12年前。そのまんまほったらかしというのでは浮かばれないという思いを、ようやく解放してやることが出来る、12年目の同じく2月です。
いわゆるダーターに肝要なのはダイブした時のダートとフラッシュで、それを分かりやすく体現したのがこのAugust。それはつまりTsunami Luresのスタンダードということで、だからこそ再考には時間を要したということにしておきましょう。
大幅にリファインしたのは、在庫していた旧型のブランクを元木自らひとつひとつシェイプしたそのフォルム。旧型の野暮ったさも悪くはないけれど、モデイファイされたそれは2021年の元木も納得のいくフォルムになった。
意識したのは12年前も今回も面である。面が多いということは、それだけフラッシングが起こりやすくなるということであり、波を打つ上下左右の面は単純なフラットサイドとは違う複雑な反射を作り出す。またそれは特異な振動であったり、見る角度による形状の複雑な変化をももたらす。
喫水を抑えて斜め浮きに設定したのは、ジャーク&ダイブをより弱い入力で実現するため。旧型では結構な勢いでジャークしなくてはならなかったダイブがこれによってかなりイージーになった。繊細なアクションにもステディに反応する。
加えてお尻のピックフラップは、アクションにもフラッシュにもプラスαの影響を及ぼす。ウォブルに安定性をもたらし、積極的にアクションをコントロールする役割を担う。もちろんそれ自体がフラッシングも起こす。
アクションにはちょっとしたシークレットがある。トウィッチしてダイブさせたら、すかさずサブサーフェイスでさらにトウィッチをくれてやる。水中でターンあるいはスライドさせるようなイメージ。魚が横からこれをひったくるのは浮き上がる瞬間だ。
あくまで個人的に、ダーターは夏、特に8月というイメージがある、と12年前に書いた。それは今も変わらない。それは1stモデルを頻繁にテストしていた時期であったということもあるのかもしれない。それに出来上がったそれが思い通りに仕事をしたのが、暑い暑いメキシコの真昼間だったということもある。ただ、実は冬にも効くというのは、マニアックなファンのもっぱらの噂。
Online Limitedは
こちら。
Body Length : 101 mm
Weight : 1 OZ Over Class
Material : Basswood
Urethane Finish
with
Pick Flap
Original Surface Rig
Dos Cactus #1/0
Color
Flower Head Mint Green [FH-MG]
Neat Crow [NC]
Alligator [ALG]
Boa [BA]
Psyche Oikawa [PO]
SKULL [SKL] Glow
Price : 7,700 YEN (+TAX)