Sonicmaster MM-4600SD 2023 6th

100,000円(税込110,000円)

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Sonicmaster MM-4600SD 2023 6th
Tsunami Lures 25th Anniversary Model

 Tsunami Lures 25th Anniversary ModelのSonicmasterです。カラーはそれに相応しく、ブランドの初期からプラグに塗るうちその代表的カラーとなったTSB(Tobacco Sunburst)1色のみ。



 細かなニュアンスの再現性を鑑み、前モデルのTSB同様、サイドカップはTsunami Luresの工房で塗装しています。塗装のクオリティに関してはほぼ限界まで取り組みました。ソリッドのカラーならばタッチアップも可能なのだけれど、ベースのアルミのメタリックを活かすステイン塗料による塗装ではそれが出来ないので、よくよく見ると角度によっては小さな擦れ跡やほこり等の混入物もわずかながら見えるはず。



 他のオリジナルパーツに関しても、いくつかの信用のおける外注先、五十鈴工業、そしてTsunami Lures元木の間でそれはもうある種丁々発止と言っても言っていいような、いろいろと難しいやりとりあり。いつものことなのだけれど、この数ヶ月というもの、カラーリングも含めその点に関してはかなり神経をすり減らしてきました。

 カラーリングにしろオリジナルパーツにしろ、ルアーと同じくそれはどうあろうと現時点でのTsunami Luresのベストであると思っています。Tsunami Luresについて理解してもらえるユーザーならば、たとえそれがネガティブな要素だったとしても、唯一無二の味とポジティブに捉えてくれるはず。例えば小さなほこりにもうちの工房の空気と浪漫を感じてくれるような、そんな人向け。 



 以前のモデルからはディティールにアップデートがあります。まずはベースとなっている五十鈴の620の変更点。サイドカップの側面(上面?)に以前は段差があったのだけれど、これがフラットになりました。また、ドライブギヤ、ピニオンギヤ、スプールピニオン、ウォームシャフトギヤの製造を見直し、より高精度な加工を施したギヤを採用。さらに、アイドルギヤは前作に比べ回転のブレが低減された一体成型版を採用。ローテクとは言うものの、精度を上げる方向にはもちろん進化していて、そのあたりは頼もしい限り。



 Sonicmaster的にも前モデルのTSBとの違いがいくつか。パーミングガードは茶べっ甲から赤べっ甲になっています。ちなみにHEADZとコラボしたオルタナティブのTSBに付いていたのが赤べっ甲。これもまたTSBによく似合うのはご覧の通り。キャスコン・ヴォリュームノブは5thのブラックから4thの時と同じアイボリーに、エンブレムはブラスっぽい黄味を帯びたカラーに変更。



 ドラグハンドルとハンドルのプレートはほぼそのままではあるものの、ハンドルのノブは樹脂製のフラットノブに変更。実は、五十鈴に型があることを以前から知っていた元木はこれのカラーを別注しようと虎視眈々とその機会をうかがっており、今回遂に。べっ甲のピックをカラーサンプルとして渡したらマーブルが思ったようにうまくいかず想定外の上がりにはなったものの、これはこれで味のあるものになったというのは怪我の功名。異物が混入した本物の琥珀みたいで、これぞまさにアンバー。ギターのペグっぽいというところもポイント。Sonicmasterには以前のノブ以上にベストマッチです。



 ハンドル側のパーツにも変更あり。カバーナット(緩めるとサイドカップが外れる)とサイドキャップ(キャスコンのハンドル側のノブ)はこれまで五十鈴の純正のものを使ったり、あるいはブライトリバーのを流用させてもらったりしていたのだけれど、なんとこれらもオリジナルになりました。サイドキャップに関してはかなり特徴的なので、一目瞭然。ただ、カバーナットの方は元木本人も前モデルのと区別がつき難かった。荒居工場長曰く「図面の段階でもう少し段差の数値を大きくする(特徴を出す)べきだったかなと思いつつ、触れるためのパーツなので今回くらい控えめの方が馴染みが良いと思いました」とのこと。ま、それでももちろんオリジナルには違いなく、微妙な差異っていうのいもマニアックでよろしい。いずれもオールドのパーツをサンプリングし、元木がデザインしました。



 また前回好評だったサムレスト(サムバー)はそのままのデザインを踏襲しています。



 そんなこんなでエレキギターのエッセンスを大胆にプラスした、エキセントリックかつオールドスクールなSonicmasterはさらに進化を遂げています。



 値段に関しては正直なところ随分悩みました。しかし、最低限このプライスでないとTsunami Luresも五十鈴工業も周辺の技術者および職人も、やっていけないことは事実と、悩みに悩んだ挙句の果てに腹を括った次第。

 こうして夢の夢に過ぎなかったオリジナルリールを今回もまた一介のルアービルダーがプロデュースすることが出来ました。いろいろな偶然が重なり合った末の奇跡の産物に他ならないと、発売以来14年もの歳月を経て改めて実感しています。進化をやめて立ち止まり、そしてローテクに叡智を結集させた、国内、いや世界で最高峰のリールメーカー五十鈴リールが、異端のブランドTsunami Luresとコラボレーションしてお贈りする、馬鹿馬鹿しくも素敵極まりないプロダクツがSonicmasterです。

お断り:塗装にはいくらか埃の混入が見られるものがあります。これについては非常にナーバスな問題であり、現状の設備ではこれが限界ということを承知の上であえて塗っております。また、塗装ですので衝撃により剥がれてしまうことがあります。ご了承下さい。



Color :
Tobacco Sunburst

Weight:
273g

Gear Ratio:
5.1 : 1

Bearing:
5 [NMB FINE DRIVE BEARING]

Line Capacity:
#5 - 80m

Price:
¥100,000 (¥110,000 with Tax)

Product by Isuzu Kogyo Co.,ltd. & Other Superior Technicians

2023.4 Release